RWC2019

ベスト8入りできた理由とは!?日本代表W杯総括会見

2019.10.21 20:25

10月20日(日)、ラグビーワールドカップの準々決勝で南アフリカに敗れた日本代表は、翌日21日(月)、午前中に都内で総括会見を行った。

まず、日本代表を率いて丸3年となるジェイミー・ジョセフHCは「この3年間本当に信じられないほどのハードワークを続けてきた。そして今年は今まで以上努力を重ね、いい状態で(大会に)入って、我々が目指していたトップ8を成し遂げた。

31名の選手や他にもコーチやいろんな人達のサポートがあって選手を強くできたと思います。そしてここにいる選手だけでなく、他にも選手たちがいろいろ貢献して、この大きな成果を得ることができたと思います。そして我々はワールドカップを誇らしく戦えました。ファンの皆様、国民の皆様のサポートに感謝しています。ファンの熱いサポートありがとうございました。それがなければ達成することはできなかったでしょう。(日本語で)ありがとうございました」と挨拶した。

またFLリーチ マイケルキャプテンは「このチームでキャプテンをやってきて非常に誇りに思っています。2011年からワールドカップに出て、日本代表の成長をすごく感じます。ベスト8行ったことは、すごく嬉しい。そのためにいろんな人が犠牲を、選手も犠牲を、家族もたくさんの犠牲を払ってくれました。今後についてしっかり考えていきたいと思います。ありがとうございました」と話した。

 

◇ベスト8に進出できた理由

ベスト8に進出できた理由をジョセフHCは「長い時間をかけて信頼関係を築いてきました。チーム一丸となるには本当に多くの時間がかかったのですが、このかけた時間の分だけ最終的に一つのチームを作り上げることができて、大きな目標を見事に達成することができた」と言えば、リーチキャプテンも「まずジェイミーHCが、この『ワンチーム』を作り上げたところがすごく影響したかなと思います。ジェイミーとリーダーグループを育てて、『ワンチーム』を作り上げたから、ベスト8の目標を達成したと思います」と続けた。

 

◇大会中の最高の瞬間は

メディアから大会中、最高の瞬間は?と問われて、リーダーグループ6選手はこう応えた。

「楽しかったです。素晴らしい大会でした。日本代表が一番憧れの存在で、みんなが入りたいと思える、そのために全力を尽くせるチームになってきた。難しいんですけど、この大会期間中毎日ベストでした。全部最高でした」(SO田村優)

「アイルランド戦前半35分、相手ボールのスクラムでプレッシャーをかけて、ターンオーバーしたシーンです。今まで日本代表は相手ボールにプレッシャーをかけてペナルティを取ることができなかったのですが、それをティア1のアイルランド相手にできると証明できた。それをFW全員が喜び、BK全員が駆け寄ってくる時のチームの一体感は間違いなく忘れられません」(PR稲垣啓太)

「僕も(アイルランド代表戦で)スクラムで押した時のPR具(智元)くんの雄叫びだと思います。彼はあまり自己表現しないのですが、あのスクラムにかけていて、具くんのスクラムを見たときは胸にくるものがありましたし、日本代表のために戦っていることをすごく感じた。彼だけでなくFW全員ですけどすごく感動しました」(SH流大)

「日本のベストプレーはロシア代表戦のCTB中村亮土のオフロードパスだと思います。いいオフロードパスですよね!」(CTBラファエレ ティモシー)

「強いて一つ挙げれば、スコットランド戦の稲垣のトライです。そのトライにつながるまでチーム力を見せられた。各自が役割実行して、FWもオフロードし、最後FB(ウィリアム・)トゥポウのオフロードから稲垣につながったすばらしいプレーだった」(FLピーター・ラブスカフニ)

「FL徳永(祥尭)のウォーターボーイと伝達はベストプレーと思いました。出ているメンバーだけでなく、『ワンチーム』として戦う上で、どのプレーとかいうのではなく、準備であったりサポートであったりが土台として大きいのでノンメンバーのサポートが非常に助かりました」(CTB中村亮土)

 

◇今後や次の2023年のW杯に向けて

 総括会見ということで、今後、日本代表が向かっていくべき方向性についても聞かれ、各選手はこう答えた。

「日本代表はずっと強いまま継続することが大事だと思います。日本のファンがすごく増えてきて、もう一回日本のファンに感動できる試合続けたらいいなと思います。また子どもたちが日本代表なりたいという子が増えればそれが一番嬉しい。ラグビー選手になりたい、日本代表になりたい人が増えれば嬉しい」(FLリーチ)

「この1ヶ月でラグビーという競技が国民に認知された。このことによって、多くの子どもにラグビーを初めてほしいし、引き続きラグビーというスポーツを応援してほしい。それがさらなる発展につながると思います」(FLトンプソン ルーク)

「2011年のワールドカップで終わって帰ってきたら、記者が2~3名やったかな。今、目の前でこんなにいるのは考えられないことで、これを継続しないとあかんなと思います。選手たちができることはどれだけ強くなるか。今をベースにしてここからどれだけ上に上がれるか、どれだけ強化できるか、どれだけ上手くなれるのかが僕らの仕事ですし、常にそれを目指しながら次のワールドカップに進みたいと思いますし、それがラグビーが認知されて人気をキープするのが僕らの仕事だと思いますし、僕らだけではできないので、周りなど協会などを含めて上にどんどん上がっていければと思います」(HO堀江翔太)

「今後がラグビー界にとって大事だと思うので、ラグビーの魅力を、ラグビーのすばらしさを発信できるようにやっていきたいと思います」(No.8姫野和樹)

最後にジョセフHCが発言しているときに、涙を流していたベテランSH田中史朗は「僕とかトンプソンとかはおっさんなので、これから代表は厳しいと思いますが、日本にはも期待できる人材いっぱいいるので、もっともっと皆さんに夢と希望を与えられるようなチームになっていくと思います。

また今来ているメディアの方々、ファンの方々、この方々を継続して、2023年まで継続して来ていただけるように僕たちももっと努力して普及活動していかないといけないです。継続して、日本ラグビー強くしなきゃいけないなって思います。学生や子ども、トップリーガー、日本代表がすべてコネクトして、日本全体として強くなればベスト4も夢ではないし、日本代表として、誇りに思えるような代表チームだったし、もっともっと夢や希望を与えられる代表チームになれると思います」と今後の日本ラグビーに期待を寄せた。

日本代表選手31名は、少し休みを取ったあと、トップチャレンジリーグ、トップリーグなど所属のリーグで戦うことになろう。再び、日本代表として集まるのは早くても来年の6月頃になると予想されるが、今から再び強い日本代表が見られることを心待ちにしたい。

この記事を書いたひと

斉藤 健仁KENJI SAITO

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365 」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。