オーストラリア7トライの猛攻で45-10とウルグアイを圧倒!終了間際にウルグアイも意地の1トライ

2019.10.5 18:11

ラグビーワールドカップは10月5日(土)、大会(計48試合)の折り返しとなる24試合目を迎えた。大分スポーツ公園総合競技場での第2戦が行われ、プールDのオーストラリア(世界ランク6位)とウルグアイ(同18位)が対戦した。

過去2度の優勝経験のあるオーストラリアは、前大会準優勝の強豪。初戦はフィジーに勝ったが、その後優勝候補の一角ウェールズに惜敗した。昨日は練習終盤の15分を公開。各ポジションに分かれてタックルやパスなど芝の状態を確認しながらトレーニングし、湿気のある日本の環境を確認していた。

前日会見でキャプテンのFLマイケル・フーパーは「(前回の)ウェールズ戦は僅差で負けて本当に勝ちたかったから悔しい。次の試合まであと24時間しかないので明日に向けて集中したい。湿気で手が滑らないように、しっかりとボールをキャッチすることを心がけたい」と話した。

対するウルグアイは、初戦で格上のフィジーを破り4大会ぶりの勝利を挙げている。続くジョージアには力負けしたが、前日練習ではパスなどハンドリングの練習をしたあと、ボールを使ってアタックの戦術の確認をした。CTBトマス・インシアルテは「ウルグアイのレベルが上がり、オーストラリアと対等に戦えるまで成長したことを示したい」と意気込みを語った。ともにプールD1勝1敗同士の対戦。プール戦突破にはどちらも勝利が求められる試合となった。

立ち上がりから攻勢のオーストラリアは前半5分、細かくパスをつなぎ相手を中央に集め、そこから大きく右に展開。大外で待っていたWTBデイン・ハイレット=ペティがトライ、SOクリスチャン・リアリイファノがゴールを決めて7-0とする。先制を許したウルグアイだが接点で互角の力を見せ、12分にはSOフェリペ・ベルチェシがPGを決め7-3と点差を詰める。

オーストラリアは14分、LOアダム・コールマンのハイタックルが危険なタックルと判定されシンビン(10分間の一時的退出)。数的不利を強いられたが、23分、この試合が初キャップとなるWTBジョーダン・ペタイアがトライを決め、SOリアリイファノのゴール成功で14ー3とリードを広げる。

前半30分には勢いの乗る新鋭WTBペタイアが左大外から鋭いステップで相手をかわし、最後はCTBテビタ・クリンドラニのトライで19-3とし、16点リードで前半終了を迎える。

後半に入ってもオーストラリアの優位は変わらなかった。開始早々の5分にラインアウトからCTBクリンドラニが一気にインゴールまで駆け抜けトライ。4トライ目を決めたオーストラリアはここでボーナスポイントを獲得し、ゴールも成功して26-3となる。

12分には交替で入ったSHウィル・ゲニアがワールドカップ初トライ。続いて20分にはPRジェームズ・スリッパーが94キャップ目にして初トライ。いずれのゴールも決まり40-3となった。

さらに27分にはWTBハイレット=ペティが7つ目のトライを奪い45-3と大きく点差を突き放した。

一矢報いたいウルグアイは最後まで諦めずトライを目指す。試合終了間際の37分、敵陣インゴール手前でボールをキープし、オーストラリアの圧力に耐えながらも力勝負に持ち込む。会場の大きな拍手に後押しされ、ゴール前の攻防を制しNo.8マヌエル・ディアナが密集からボールを押し込みトライ。SOフェリペ・ベルチェシのゴールも決まり、45-10として最後に意地を見せた。

ウルグアイのゲームキャプテンのCTBアンドレス・ビラセカは、「後半はやはりオーストラリアが素晴らしかった。大きくてスピードがあった。もっともっと向上しないといけない」と振り返った。また、次の試合に向けて「フィジーとジョージアと戦って疲弊していたが、ミスタックルを減らそうと努力した。しかし、後半かなりミスしてしまった。ウェールズ戦では改善していきたい」と修正点を挙げた。

エステバン・メネセスHCは「オーストラリアはとても素晴らしいチームで、彼らと戦えたことは私たちウルグアイにとってもファンタスティックだった。次の試合に向けてはもう少しスクラムの精度を上げて、パスアタックでももっとスピードを上げていきたい」と話した。

オーストラリアのキャプテンFLフーパーは、今大会初めてインディジナスジャージーを着ての試合だったことに触れ、「このジャージーを着てこの観衆の中でプレーできたことは非常に誇りに思う。オーストラリアとオーストラリアのラグビーにとって特別な瞬間だ。ジャージーについては(先住民族の血を引く)カートリー・ビールがこの1週間話してくれた。オーストラリアとオーストラリアの先住民族が共に生きる大切さを。世界の舞台でこのジャージーを着ることができて本当に誇りだ」と胸を張った。

試合に関しては、「ボーナスポイントも取れて大変満足している。ウルグアイは非常にスマートな戦術で、素晴らしいキャリーもあった。ちょっと手こずったがなんとか対応できた」と語った。

マイケル・チェイカHCは、「少しスローペースで入ってしまった。この大会で3試合とも同じようなことをしてしまったが、それでも後半は良くなると試合前に話した。ウルグアイはとても強いハートを持っていて、前の大会よりもかなり成長している。わたしたちも真っ向から向かっていった」と総評した。

総勝ち点を11としプールD首位に立ったオーストラリアは、10月11日(金)に小笠山総合運動公園エコパスタジアムでジョージアと対戦する。勝ち点4のままのウルグアイは10月13日(日)に熊本県民総合運動公園陸上競技場でウェールズと相まみえる

◇オーストラリアWTBペタイア、ワールドカップの大舞台で初キャップ初トライ!

この試合がうれしい初キャップとなったオーストラリアWTBジョーダン・ペタイアは、同時に史上最年少の同国ワールドカップ出場選手となった。常にランニングラグビーを好むチームにフィットしメンバー入りした逸材は、前半24分にSHニック・ホワイト、FBカートリー・ビールと繋いだパスを爆発的な加速で駆け抜けトライ。

その7分後には左大外から鋭いステップで相手をかわし、CTBクリンドラニのトライを演出した。後半はアダム・アシュリークーパーと交替しピッチに立つことはなかったが、19歳の気鋭アタッカーは大舞台で貴重な経験を積み、大きな自信をつけたはずだ。

この記事を書いたひと

柚野真也SHINYA YUNO

2002年のサッカー日韓ワールドカップを機に、スポーツの持つ“吸引力”に引き込まれ、フリーの編集者・ライターに。ラグビーはもちろん対象はオールジャンル、プロからアマチュアまで地方のクラブ、有名無名問わず名もなきアスリートの歓喜と悲哀を言葉で綴っている。一般社団法人日本スポーツプレス所属。